借金を滞納し続けるとどうなるか
1 借金を滞納し続けた場合に起きること
借金の返済ができなくなると、まず貸金業者などの債権者は、電話や手紙、ショートメールなどで返済の催促を行ってきます。
それでも返済をしない(できない)でいると、債権者から訴訟を提起されたり、支払督促の申立てがなされます。
参考リンク:政府広報オンライン・「支払督促」ってどんな手続?
訴訟や支払督促に対して適切な対応をしないと、いずれ判決が確定する、または仮執行宣言付支払督促が確定し、最終的には強制執行により銀行口座の預金や給与の差押えがなされます。
以下、それぞれについて詳しく説明します。
2 債権者からの催促
毎月の返済日までに支払いがないと、債権者は債務者の方に対して催促の連絡をします。
催促の方法は、一般的には電話、手紙、ショートメールのほかに、自宅への訪問などが挙げられます。
滞納をしている限り、電話が何度もかかってくることや、手紙がご自宅に送られてくることもあり、精神的な負担もとても大きくなります。
電話を無視していると、勤務先に電話連絡がなされる可能性もあります。
3 債権者による訴訟提起、支払督促申立て
債権者からの催促に応じず支払いをしないままでいると、債権者は貸付金の回収のため、裁判所を通じて訴訟を提起したり、支払督促の申立てをすることがあります。
訴訟が提起された場合には、期日までに答弁書に反論を記載して裁判所に提出するなどしないと、債権者からの言い分とおりに判決が確定してしまうことになります。
支払督促が届いた場合も、2週間以内に異議申し立てをしないと、仮執行宣言付支払督促の申立てが可能となります。
そして仮執行宣言付支払督促の申立てがなされ、さらに2週間以内に異議申し立てをしなかった場合には、仮執行宣言付支払督促の申立てが確定します。
参考リンク:裁判所・支払督促を受けた方へ
4 強制執行
確定した判決や仮執行宣言付支払督促は、専門用語で債務名義と呼ばれます。
この債務名義があると、強制執行が可能となります。
強制執行にも様々なものがありますが、借金の返済のケースにおいては、多くの場合預金口座が差押えられて口座内の預金が債権者に渡るか、給与債権を差し押さえられて給与の一部が債権者に支払われるかになりますが、債権者が勤務先を特定する必要があります。
参考リンク:裁判所・民事執行手続