相続放棄申述書の書き方や取得方法について
1 相続放棄申述書の書き方と取得方法
結論から申し上げますと、相続放棄申述書には決まった形式はありません。
A4のコピー用紙などにワープロで書くこともできますし、裁判所が公開しているフォーマットを利用することもできます。
実務においては、被相続人がお亡くなりになられてから3か月を経過していない場合や、法定単純承認事由が存在しない場合など、特に問題がないケースにおいては裁判所が公開しているフォーマットを使用し、そうでない場合はしっかりとした説明等を記載した書面を作成することが多いです。
以下、ケース別に相続放棄申述書の書き方と取得方法について説明します。
2 特に問題がないケースについて
被相続人がお亡くなりになられてから3か月以内であり、法定単純承認事由もない場合のように、相続放棄をするにあたり、裁判所に特段の説明が必要な問題がない場合には、裁判所が公開しているフォーマットを使用することが多いです。
参考リンク:裁判所・相続の放棄の申述書(成人)
フォーマットには、相続放棄申述書を提出する先の裁判所名や、被相続人の氏名・本籍地、申述人の氏名・本籍地・住所・被相続人との続柄などを記載します。
また、参考情報として、相続放棄をする理由や、相続の開始を知った理由、判明している限りでよいので被相続人の財産や負債の情報を記載します。
3 被相続人死亡日から3か月以上経過している場合など
相続放棄の申述をする日が、すでに被相続人死亡日から3か月以上経過している場合を例にしますと、裁判所に対して、被相続人死亡の事実を知るのが遅くなった経緯や、被相続人の死亡を知った日から3か月以内の申述であることなどをしっかりと書面で説明する必要があります。
裁判所が公開しているフォーマットでは詳細な説明を記載し切れないことがあるため、フォーマットを使用せずにワープロなどで相続放棄申述書を作成します。
まずは、フォーマットを使用した場合と同じく、相続放棄申述書を提出する先の裁判所名や、被相続人の氏名・本籍地、申述人の氏名・本籍地・住所・被相続人との続柄などの形式的な情報を記載します。
そのうえで、申述人が被相続人の死亡の事実を知った日と、知った経緯、それまで被相続人死亡の事実を知り得なかった背景事情、相続放棄をする理由、法定単純承認事由に該当する行為等が存在しないことなどを記載します。
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